雨天の除草剤は撒くタイミングと使い方が大事!
除草剤は、晴れた日に撒くのが効果的というのが通説とされています。
しかし雨の日の後で土壌が湿っているくらいの方が効きが良いタイプや雨の前でも撒けるタイプなど、雨の日のタイミングに合わせた上手な使い方があります。
まずは除草剤の種類ごとに、雨の日と撒くタイミングについてまとめまてみました。それぞれの詳しい特徴については、この後、順に見ていきましょう。
雨の前〜雨の日 雨上がり後
①土壌処理型除草剤 △
流出する恐れがある。小雨程度なら可 ◎
湿った土壌に撒くのが効果的
②接触型葉茎散布除草剤 △〜✖
散布後に高気温と日照が6時間以上必要 △〜◯
降雨後、6時間上の快晴が続くなら◯
③吸収型葉茎散布除草剤 △〜◯
雨が降る1時間以上前までに散布できればOK △〜◯
雨上がり後、6時間ほど経過すれば散布可
※注意点:
ここで紹介する除草剤の効果や時間などは一般的な事例や目安であり、メーカーや製品、状況、環境などによって変わります。
実際に使用する際は、手元にある除草剤のパッケージに記載されている注意点をよく読んで、希釈率や用法、使い方などをしっかり守って使いましょう。
除草剤を撒くタイミングと使い方①土壌処理剤
「土壌処理型」と呼ばれる除草剤は、一般的に、枯らしたい雑草の根本に撒く粒状の除草剤をいいます。
雨が降った後がおすすめ
粒状タイプが主な「土壌処理型」除草剤は、晴れてカラカラに干上がった土より、雨の日の後、湿った地面に撒く方が効果が高いとされています。
雨の日も小雨程度なら撒くことができるといわれていますが、大雨の日やその直前だと、雨で流れ出る可能性が高いのでNG。
同様の視点で、雨が降った後に撒く場合も、しばらくは雨が降らない(曇りでも可)タイミングを狙うのがおすすめです。
除草剤を撒くタイミングと使い方②接触型葉茎散布剤
「接触型葉茎散布剤」と呼ばれる除草剤は、主に液体タイプで枯らしたい植物に散布すると、除草剤がかかった部分が枯れる作用を持つとされています。
雨の日は避け、晴天が続くタイミングが◯
液体タイプが主な「接触型葉茎散布剤」は、散布後に「高い気温」と「日照」が6時間以上必要と記載している製品が多いです。
そのため雨の日の前に撒くなら、雨が降り始めるまで最低でも6時間以上は晴れが続くタイミングを狙いましょう。
雨の日の後に撒くなら、1日以上は晴天が続き、植物がしっかり乾いているタイミングで行うのがポイント。それは植物が濡れた状態だと、雨露と一緒に除草剤が流れてしまったり、植物の吸収が悪くなるためといわれています。
除草剤を撒くタイミングと使い方③吸収型葉茎散布剤
「吸収型葉茎散布剤」と呼ばれる「除草剤」は、土壌処理型と接触型の便利な面を合わせ待つようなタイプの除草剤です。液状のものが一般的で「ハイブリッド型」ともよばれます。除草剤がかかった部分だけに作用。かかった葉や茎は根元まで枯れるといわれています。
※このタイプの除草剤で使われることが多い一部の成分について、健康を不安視するような意見を指摘する声もあるようです。自分の判断で使用するようにしましょう。
降雨中は✖だが、直前はOK
吸収型葉茎散布剤は、吸収力がよい分、雨に強い傾向です。
雨降り真っ最中の散布はおすすめできませんが、雨の前、雨が降り出すまで1時間ほどあれば、雨の直前でも撒けるとしている製品が多くあります。
雨の後も、「②接触型葉茎散布剤」より吸収力が良いとされているので、雨上がり後6時間ほど経過していれば一定の効果が期待できる製品が多いです。
番外編:雨より除草剤散布がNGなタイミング
除草剤を撒くときに、何よりも避けたい天候は、風が強い日です。
散布中に除草剤が風で舞い散ったり、散布できても風で飛ばされてしまう可能性があるためです。地面のゴミが風でコロコロ飛んでいるような日は、除草剤の散布を避けましょう。
天気予報を確認しましょう!
空を見上げても、急な天気の変化や風の変化を予想することは難しいです。除草剤を撒こうと考えたら、天気予報をみながら、数日〜1週間程度の余裕を持って計画するのがおすすめです。
雨の時期に除草剤を扱う際の注意点
除草剤は雨の日でもOK?雨の日に使う注意点
雨の多い季節に除草剤を撒くなら、踏まえておきたい注意点があります。代表的な例を3つ解説します。
①草の高さは30㎝以内に切る
雨の時期に限ったことではないのですが、草の高さが30cm以上だと除草剤の浸透が遅れたり、効果が弱まるケースがあるといわれています。
雨の時期は、思わぬ雨や急なくもり空などによって、除草剤の効果が下がる可能性が高いので、草は30cm以内に切ってから撒くようにしましょう。
②地面がぬかるんでいる時は除草剤散布をあきらめる
地面が湿っているのが最適な除草剤があるとお伝えしましたが、適度な湿り気くらいがちょうどいいとされています。
ぬかるむほど水分が多い状態だと効果的に吸収されないケースがあるともいわれているので、できるだけ別なタイミングで行う方が良いでしょう。
③畑や田んぼの近くでは使わない
雨の季節は除草剤が流れ出やすいため、近隣の畑や田んぼに影響が出る可能性があります。条件に該当する場合は使用を控えましょう。
雨の日が多い季節の除草剤は見極めがポイント
雨の日が多い季節など、除草剤を撒くタイミングを逃してしまう人も少なくありません。しかし、雨の直前でも撒けるタイプ、雨の後に向くタイプなど、除草剤の種類を選ぶことで、これらの難題をクリアーできる可能性があります。
もしも自分で除草作業をするのが難しいという場合は、プロに依頼するのも一つの手です。手早い作業とプロの知識で、自分で行う以上にスムーズな作業を期待することができます。
まずは自分の希望や条件にあう除草剤はどういうものなのか、検討するところから始めてみましょう。